女性船長誕生と内航海運

 是非、頑張って頂きたい。


 8月4日中国新聞の記事より抜粋。

マロックス(マツダ物流子会社)が、輸出向け自動車部品の運送を委託しているコンテナ船で、初の女性船長が誕生し、3日、広島県坂町の県営海田コンテナターミナルで就航式があった。この女性は、三原汽船の寺田美夏氏(28歳)で、7月27日、翔洋丸(498トン)の船長に就いた。

 以下考察。船員養成機関を卒業後、内航海運の貨物船で船長になった女性はおそらくこれが初めてだろう。だが、家族経営が主流の時には、女性船長というのも居たのではないだろうか?聞けば瀬戸内周辺では、内航船主の花嫁道具として海技免状が必要であると言われる地区もあった由。

 今日でも、家族経営又は、限りなくそれに近い内航海運事業者がこの内航海運業界を支えている。彼らは、家業として労働時間など関係なく働くことにより、人件費における究極のコストダウンを実現しており、そのコストが国内海上物流の低運賃を支えている。だが、そのことにより、内航海運業界は究極の省人化がなされてしまい、その代償として若者の育成を行ってこなかった。いや、コスト面から育成する余裕が全くなかったとも言える。

 そのような中、NHKの番組において、内航海運業界の船員不足の特集番組で、某荷主系の幹部が、「人材不足なら外国人を採用すれば良い」といった感じの発言をした由。彼らはどこまで無能で馬鹿な経営をしているのだろうか?単純にコストダウンだ、人員削減だと言っているから、内航海運業界に次世代を担う人材が居なくなったということになぜ未だに気付かないのだろうか?事業や社会を支えるのは、人材であり、国を支えるのも人材である。

 今回の、女性船長が誕生した三原汽船では、早くから若手船員の育成に取り組んできており、家業だから働くと言うのではない職業船員としての女性船長が誕生した。次は、家業としての船舶管理ではなく、ビジネスでの事業者として船舶を運航管理する人材を育てなければならない。それには更に5年10年という期間が必要となるだろう。残された時間は極めて少ない。

一つの事業者が人材を育てるのには限界がある。ましてや事業規模の小さな零細事業者が9割以上を占める国内海上物流業界では特にそれは顕著である。内航海運業界において、船員の高齢化により、将来的な船員不足が叫ばれているが、コストと運賃の適正化がなされ、人材の育成を業界全体で行わない限り、状況は全く改善されないままに、業界存続の危機を招くだけである。

 …前出のコスト至上主義の馬鹿荷主を全部抹殺しない限り無理かも。

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