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zoom RSS SONYは終わった

<<   作成日時 : 2012/03/20 01:38   >>

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 日本終了のお知らせ。


 優秀な技術者も確かに去ったが、優秀な技術者になるはずだった若手の人材はそれ以上の勢いで去っている。人なんかいくらでも好きに雇えるという慢心からか、人の扱いがいい会社だったとは思わない。どこの会社にでも言えることだが、「代わりはいくらでもいるから嫌ならやめろ」と言うような会社の行く末は暗い。なぜ、文句が出るのか?会社として考えないからだ。文句や声を上げる人間を排除していけば、会社の言うことを黙って聞くだけの人間しか残らない。結果、自由な発想も新しい研究開発も会社の方針に基づいて行われるから生まれず、アホで無能な会社経営に右にならえで決して良い商品、開発は生まれない。景気が悪い→経費削減って考えがそもそも悪循環の始まりである。今のSONYにはかつての輝きがない。サムスンは日本から技術者を引き抜いて成功したと非難する人がいるけど、そんなことはいつの時代でも行われてきたことで特別非難には値しない(映画【陽はまた昇る】を見れば良く分かる)。他の企業がかつてのSONYのやり方を模倣して成功しているのだから、今のSONYの凋落は企業としての方向性を明確に定められない経営陣に責任がある。再生の鍵は新経営陣の覚悟次第だ。それを「経営方針をミスった」といってる時点で何もわかっていない証拠だ。
 
 日本の製品の最大の問題点は「こんな良いものを作りましたからどうぞ使って下さい」というやり方にある。そのため、不必要な機能がいっぱい付いていたりして顧客が何を欲しているかのマーケティングが不足している。何というか独自性がない。付加価値がない。値段が高い。だと売れるものも売れない。デジタル化されてハードなんか何処でも作れるようになった今でさえソフトウェアの重要性を理解していない。『技術=ソフトウェア』という事にこの期に及んでもなお気づかず、未だガラクタ作りがモノ作り!我々には技術はある!とか寝ぼけた事を言っているのが今の日本のデジタル業界だ。日本製のソフトウェアで業界標準なんて皆無に近い。主権を握れなかったというだけで、DVD-RAMの開発を意図的に遅らせる提案をしたり、DVD+RWなんてワケのわからん規格を作り上げて混乱を起こしたり、負け確定したのにそれでもメモリースティックを推したりと、ろくな事をしていない。ゲーム機と同じにすることにこだわって、いちいちカーソルを押していかないと録画番組を一覧できないようなレコーダーとか客を馬鹿にしているのか?とさえ思う。未だ日本が韓国に技術では当然勝っていると思っているような甘さこそが、日本の没落の原因だ。

 今なら新型iPad、これの心臓部品プロセッサーをアップルはシャープを初め、パナソニックにもそしてSONYにも、係争相手のサムスンに変わり、新たなサプライパートナーになってくれるように何度も提案している。だが日本のメーカーはどこの一つもアップルが求めるA6プロセッサー(サムスンもまだA5の改良型)を作れない。半導体は設備産業だから、最新プロセスで、アップルの要望する出荷数を満たすような最新プロセスの工場を作るとなると設備投資が高額で、失敗したら大きく会社が傾く位の相当なリスクがある。デジタルは難しくない。アナログより全然簡単だ。中身が分からないブラックボックスでも使える。機能ブロックごとに完結していて、組み合わせるだけで製品が作れるので、部品交換も。ボードかパーツを変えるだけで済む。アナログ時代が終わって、韓国勢にあっという間に追いつかれたのはこうした背景もある。技術があっても無くても製品に差がつきにくくなった。加えて、日本メーカーは国内向けに過剰品質になっている。信頼性は抜群だが、その分は当然コストに跳ね返る。他国の消費者から見たら、同じ程度の性能で値段は高いので、売れない(信頼性は消費者から見えにくいし、そこそこの性能で安いものが良いのだ)。

 米国だけの話をして日本と世界の違いを語って申し訳ないが、ここで多くの人達が述べている日本の誇る「ものづくり」の、SONYなら電化製品というものだろうが、その日本人の考え方自体が、少なくとも外国と大きく違う。例えば、「米国ではテレビ番組など録画しない」ことだ。日本のメーカーは日本人の普通の需要(録画する)に合わせ録画メディア(ブルーレイやHDD)や機械を創造していき、日本人はそれに対し、「立派で新しいものを作れ」と期待するが、前述した通り、米国では録画の変わりに見たい番組はストリーミングで見る。テレビ局もそのサービスを行っている。そこには最新技術の録画メディアも機械も必要ない。そんな製品はよほどの金持ちで新しいモノ好きの熱烈SONY信者くらいしか買わないので、その技術を使った次期型の開発も頓挫し、やっぱり他社と変わらない売れ筋の普通のモデルに注力する羽目になる。すると今度は激しい価格競争に巻き込まれて消耗する。家電メーカーを多く抱えモノを売って食わなければいけない日本人は、その「ものづくり」の発想自体が、もう世界とは違っている。ネットワークウォークマンで先行して抜かれたというコメントがあったけど、逆だってアリだろう。今確立している物を新しいデザインで出し抜くことも可能だ。

 先端企業のトップは技術屋でないと衰退すると言われている。アップルやサムソンの改善品をいくら作っても絶対に相手は越せない。アップルは独自規格ながら、シンプルかつ秀逸なデザイン、ユーザーフレンドリーなインターフェイスで、他社にはない魅力があるし、サムスンもプロダクトデザインを重視しつつ、技術面でも世界の最先端を突っ走っているのに、ちょっと頑張れば誰にでも買える価格で世界市場を席巻した。イノベーションは技術者の脳味噌からしか出てこない。でも何万人もいる技術者の中にはたくさん天才がいる。技術者に何を考えさせるかがメーカーの命綱だ。それは経営学を学んだ奴らには分からない領域だ。SONYのものづくりというが、それに固執してしまって、グローバルな世界では失敗する可能性もある。その時の判断で、実は間違った判断であっても、たまたま当たって売れてしまったのであれば、それは「間違っていない判断だった」と結果論で評価されるだけなのである。SONYに限らず、企業は「人」が作る、と言う事を まず理解して欲しい。この場合の「人」とは経営者などではなく、現場で現物(商品)に触っている技術者や作業者などである。たかだか年収数百万円の従業員を数百人も辞めさせるより、年収数億円の経営者が数人辞めた方がよほど効率が良い。 
 
 アップルとサムスンは、かつてのSONYに憧れ、その軌跡に倣って成功したことを良く考えるべきだ。もう遅いような気もかなりするのだが、経営が分からなくなったら、何を作るか分からなくなったら、「原点に返れ」そして「自信をもって進む」。技術のSONYを支えた岩間和夫氏の言葉だ。盛田昭夫氏の、「私は市場に対応しない、市場を創造するのだ」という哲学に基づく新製品は以下を守ればまだ出せる。

対策その1:ビジョンの再設定、「経営者の」意識改革
・SONYブランドの再設定
「しまむら」「ユニクロ」路線(途上国低賃金労働者向けコストパフォーマンス品)で行くのか、「シャネル」「グッチ」(先進国高所得者向けハイエンド品)で行くのか、目指すビジョンに合った商品ラインナップにする。それから外れたものはVAIOなどの基幹商品であっても迷わず潰すこと。
対策その2:技術の回収
・過去、リストラや希望退職で失った技術の全力回収
 SONYを去った技術者が起こしたベンチャー企業を片っ端から買収して技術者及び更に進歩した技術を残らず買い戻す。製造業のブラックボックスを支えているのは部品や素材産業。
対策その3:ユーザー視点の「仕様」を考えて商品化すること
 技術を前面に押し出すのはいいが、物作りの基本はあくまで使う人の立場に立って作る事。実際にモノを作って売るのは、他の企業がやればいいことであって、SONYが過去も今もやってきてこれからもやっていくことは新たなデザインとライフスタイルの創造。

 …「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」。

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意思は、未来時制の内容である。が、日本語の文法には、時制がない。
「世の中は、、、」の内容は、実況放送・現状報告の内容、つまり現実の内容ばかりである。
意思を表せば当事者となる。表さなければ傍観者。
日本人には恣意 (私意・我儘・身勝手) はあっても、意思はない。子供のようなものか。
かくして我が国は、世界にあって、世界に属さず。
理想は考え (非現実) の内容である。
考えのない生活には、夢も希望もない。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/



noga
2012/03/20 04:48

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