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zoom RSS 江戸っ子1号は発進なるか2

<<   作成日時 : 2012/02/20 23:35   >>

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 何だ、OBSのドンガラじゃないの。


 開発費用は公式で2000万円となっているが、もともとJAMSTECのOBSの流用だし、どうしてこんなに費用が掛かるのか疑問だ。機体としては耐圧ガラス球の中にライトやカメラ、GPSなどを実装し、重りを付加して海中に投下するという自由降下/浮上型だが、その重りは結局のところ鉄枠なので、またぞろ海中にゴミを投棄している。耐圧試験機もJAMSTECの横須賀の装置を使用するのだろうが、これを使う以上は、産業化に結びつけなくてはならない。そうでなければ量産に向かないでつぶれてしまう。設計、材質、機械、ロボット、エネルギー供給、保守管理まで多岐にわたる、実用的な技術開発、蓄積ができないのなら無駄だ。「まいど1号」があのような状態になったのは「工業製品を芸術化した」ことにある。

 まいど1号は表向きは東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA)が開発したことになっている。だが、実態はそのほとんがJAXAとそのサポート企業であり、同組合を構成する中小企業は,まいど1号の設計にはほとんど関与していない。どうしてもこの「江戸っ子1号」はまいど1号の轍を踏みそうな気がしてならない。無線通信や回路基板,金属加工といった分野で高い技術を持つ中小企業は海洋分野の経験はないし、JAMSTECの支援を受けられるといっても実験設備を短期間借りる程度だろう。今般の震災と原発事故において、日本製のロボットや無人飛行機はほとんど無力であった。個々の研究や技術は優れていても、現実の個々の具体的なニーズや課題に対して、目的的かつ横断的・有機的に集積、応用する仕組みが無い。

 大気海洋研究所のK先生は「コストがかかるので、物作りのノウハウで安く調査できる技術が確立できれば、画期的だ」などと言っているが、そんなものはARGOブイとかごく一部だけで、「面で測ることが出来ない」というのが海洋調査における一番の欠点だ。しかもこの「江戸っ子1号」は利用法を見る限り、底生生物や海底の泥の採取などのごく一部しか観測できない。しかも自由降下/浮上型方式ということは海底地形が平らでなくてはならない。海嶺や海溝があった日にはたちまちひっくり返るか、滑り落ちて行ってゴミになることは確実だ。こんなゴミを造るくらいなら、深度3000mでも機能するBOP(防墳装置)か大水深で漏油した場合にパイプを接着できる技術などに特化した方が良い。

 ・・・いかに運用構想とそれに基づくシステム設計が重要かを思い知らされた。

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