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zoom RSS 徳川様と海運と環境問題

<<   作成日時 : 2011/10/28 06:53   >>

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 もう退任したから良いよね。


 前にも書いたと思うのだけど、横浜市のある博物館の改装プロジェクトに参加していたことがある。そこでは横浜市の港湾関係にかかわる人間の会合が定期的にあるのだが、珍しく振興協会の会長さんが来るという。名前を聞いてびっくり。なんと徳川さん。そう、徳川宗家の今のご当主(厳密に言えば会津松平家からの養子)。あって話を聞いて二度びっくり。なんとNYKの副社長経験者。それで第二の人生が協会会長だという。確か北米と欧州勤務が長いはず(MOLは南米)。就職後すぐに先代当主が他界したため、20代で当主になってからこの方、ご先祖さまの儀式がやたら多く、年柄年中有給をとってはそれに費やしていたが、海外勤務ではそうもいかないので盆暮れにまとめてやってしまうとか、本社勤務時代に八馬汽船の役員をやったりしていた前田家当主の前田利祐氏と同じ部署勤務だったため、当時の課長だか部長に「徳川と前田の当主を使うのは太閤以来だ」といったどうしようもないアホがいたとか、欧州勤務で取引先に「家に側室や忍者はたくさん居るのか?」とか聞いてきた馬鹿がいたとか大変だったらしい。かなり優秀な実業人であるのだけどその点は業界筋以外ではほとんど知られていない。もうひとつ徳川さんがすごいのは船会社勤務の目で鎖国政策を眺められること。海外勤務も豊富なので、なぜ鎖国政策が徳川幕府にとって重要だったかを論理的に述べている。

・日本国内では評判の悪い「鎖国」がなぜ必要だったか?
・17〜18世紀、江戸は世界で最も進んだ衛生管理を維持した町
・18世紀末の日本の天変地異(浅間山噴火など)とフランス革命

 などなど。同時代の世界情勢を絡めながら展開しているところが面白い。国際情勢と絡めて書いている海事史に造詣の深い人間なんて他には増田義郎さんぐらいじゃないのかしら?上にあるように氏は循環型社会&江戸の歴史にも造詣が深い。豊かな文化を楽しみながら持続可能な社会を構築していた江戸時代を振り返り、今後人と自然、人と人の共生社会についてどのように考えていけばよいのかについても語れるし、「江戸の遺伝子」という本も出されている。その中に氏の考えが明確に述べられている。「現在の過剰消費型世界から抜け出して新しい方向性を示すのに世界で最も適しているのは、自然との素晴らしい共生世界を260年も維持して、完全な省資源文明を築いた江戸時代の遺伝子を潜在的に持っている日本人ではないかと思います」と述べている。明らかに著者が一番伝えたいのは、「先人の遺産を守る大切さ」だろう。運航と陸勤の違いはあれど、海運業界出身でかつ、環境にも造詣が深いところにシンパシーを感じてしまう。よく考えたら本国を含めた欧州諸国って印刷技術があるのにもかかわらず書物の普及は知識階級だけだ。教育のシステムと人々が街道を行き来する文明、そして参勤交代が一緒になっているから、街道が整備されて治安が向上し、お金が街に落ちると。なるほど、だからWWFJの会長もやっているのね。

 ・・・これだけ国際経験が豊かなのになぜか息子の国際結婚には猛反対だったそうなw

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