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zoom RSS 福島第1原発所長は懲戒解雇処分にせよ

<<   作成日時 : 2011/05/29 07:57   >>

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 独自判断は重大な越権行為。


 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110527-00000076-san-soci

 自らの判断でビデオを公開した海上保安官も処分されたことだし、まさに『報告・連絡・相談』の基本を怠って、一従業員が勝手な判断を行ったわけであるから懲戒解雇も含めた厳しい処分を行うべきである。たとえ彼にどれ程の知識があったとしても少なくとも彼は今回の海水注入の是非について判断する立場にはなく、その判断を忠実に実行する立場にあったということは間違いない。万一、彼の独自判断が再臨界やその他の二次災害を引き起こしていたらどうするつもりだったのだろうか。「知識も無いのに現場で勝手な判断をするからこうなる」という話になりはしないか。彼は海水注入の際のリスクを全て判断した上で実行するほどの専門知識があったのだろうか?現場の判断だけで事を進めていいのなら原子力政策を検討する組織も専門家も一切要らないことになる。責任者に求められるのは、冷静な判断力と指導力である。この所長は別に英雄でも何でもない。

 本人にしてみたら、本社や政府のことなんて、全く念頭になかっただろうと思う。ただ、一刻の猶予も無い時点で、出されていた命令が、状況と余りにも乖離しており、すべてを失うと考えたからこそ、独断専行に至ったのだと思われる。結局、現場で何が起きているのかを本社や政府の人間は未だに理解していないからだ。確かに、上層部の判断に間違いが無いとはいえないし、コンディションは最悪である。しかし、現場だからこそエラーが重大になる前に食い止められる最後の可能性があることを誰も理解していない。ただ、組織の論理から言えば結果への賞賛とともに、過程における問題行為の処分をすることが必要であり、それを信賞必罰という。これを怠ると、組織としての東電は腐りきってしまい、会社存続とは別次元で事故対処や電力事業に悪影響が出る。こんなときだからこそ、賞罰は冷静かつ、公平に実施されなければならない。

 言うまでもなく原子力という極めてセンシティヴな物を扱う組織は完全なる統制が取れていなければならない。扱い方次第では大量破壊兵器に匹敵する危険物を自分たちはあくまで一現場管理者として扱う立場にあるという事をもう少し自覚してほしい。それが危うければシビリアンコントロールが効かない軍隊よりもよほどたちが悪い。結果論、感情論だけで彼を英雄視するのはあまりにも浅はかだ。非常事態に個人の判断で命令に従わない者が本当にいたとしたら、そのほうが問題だろう。正しい判断をしたのはあくまで結果論であって、副社長の言うとおり勝手な判断をしてその事を事後報告していないのであれば、やはりそれは処分されるべき対象である。原子力政策に結果オーライは許されない。注水を継続するつもりならば現場責任者として会議でそう発言するべきだったし、事後にもそう言うべきだった。別な局面で命令無視が起きて、事態が悪化していたらと思うとぞっとする。
 
 …そもそも未だに『現場』の状況を把握できていない東電幹部や政府の方が問題なんだが。



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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
おおきなプロジェクトのいわゆる「現地工事」で、現地事務所と本社が「行き違う」状況は日常茶飯事であることをご存知ですか。現地は、本社をシロウトとして信用しないのです。本社も絵空事ばかり「外向きに」並べるばかりです(「工程表」)。これは、現地工事経験者の常識です。
陸を往く者
2011/06/03 10:52
そんなことは百も承知です。これでも経験者ですから。ですが現地要員に権限がない以上、「普遍化された常識」であっても規定を逸脱した行為は厳罰に処すべきです。それが「法の秩序」「組織の論理」ですから。
Flagship
2011/06/03 12:05
「法の秩序」「組織の論理」!
原発は法律に則られて建設されました。そして、いま、合法的製造物が日本を滅ぼそうとしています。
誰が法律を作ったのでしょうか。誰が耐震基準を作ったのでしょうか。誰が設計仕様を設定したのでしょうか。「1000ガルに耐える圧力容器」を設計すべきだったのでしょうか。
***
シビリアンコントロールに関する貴説にはまったく賛成です。問題は、「技術に限れば」、人間の設計仕様設定能力が、原子力を扱うのに、合格点に達していない、ということではないでしょうか。(論点がずれて申し訳なし。)
陸を往く者
2011/06/03 21:10
>合法的製造物が日本を滅ぼそうとしています。

 それは結果論です。「コストが多少上がっても良いから安全な自然再生エネルギーを使うべきだ」という人間が何人居ましたか?発電と送電を分離して地域発電にとどめるのであれば、現状の性能でも可能です。その中で原子力を選択したのは貴方を含めた日本国民です。その点はお忘れなきよう願います。NTT民営化で、電話網を開放することによって一部の株主以外に不利益を蒙った人間が居ましたか?これも法律で定められていますよ。

 法律や基準の不備が問題なのではなく、その不備をチェックできる体制にないことが問題なのです。責任の所在が不明確なのは日本のお家芸でしょう。
Flagship
2011/06/03 21:44
>その不備をチェックできる体制にないこと
もともと燃料コストに左右される事なく、
安定した電力源として期待されていた方式
と認識しております。
皮肉な見方をすれば、このような非常にクリテイ
カルな技術は十分な人材と運用体制がとられてい
ない事の悲劇ではないのかなと。
規制・監督トップ・経営陣の無能さ・・・・

我々が真に原子力発電を使いこなせる体制が
出来るまで止めても良いのでは?と
※まあ・・・・無理?
恐らく今後の電力流通設備の更新などを考え
ると発電と送電の分離は必然となるのでしょう。
さて廃炉処理費・賠償・そしてどれくらいの
期間が・・・・・
※浜岡の廃炉処理ですら10年〜20年単位
とか
ebi
2011/06/05 11:22
 うーん。金融編でも触れたと思うのですけど、日本の場合、高度経済成長期に欧米にキャッチアップするのを目標として旗振り役と審査役が同居していることが多いのです。70年代の環境問題の時と00年の省庁再編時に分離できるチャンスがあったのですけど、結果は見ての通り…と。

 私としてはこの体たらくでは地域発電で賄った方が良いんじゃないの?と。ただですね、付け届けを国民に回すのは止めていただきたいですし、他国の商売の邪魔をするのもいかがなものかと。
Flagship
2011/06/05 14:00
 東電の首脳陣(取締役以上)は官僚や政治家との調整しかしたことのないような、ほとんど現場経験のない事務屋ですから、統治する能力が皆無なんでしょう。
 他電力であれば京大工学部卒の技術屋が社長やっていたりして状況も違うのでしょうが。

 少なくとも吉田所長は東工大で原子力工学を学び、福1での勤務もある方ですから、刻一刻を争う危機的な状況下で現場一流本部三流が改めて浮き彫りになったケースだと思います。

 東電は法学部や経済学部ではなく工学部の卒業者をもっと偉くするべき。
既報のとおり
2011/06/11 09:15
 ええ。現社長は資材屋ですし、保安院の頭は本省で百貨店などを担当していた事務官ですから、現場経験どころか基礎知識すらないでしょう。ですがそれをもって現場が本社の指示を無視してよい理由にはなりませんし、吉田所長にはその権限も与えられていません。彼がどれほどの能力を有していても、三流の本社であっても、命令違反については処罰されるべきです。

 工学部の卒業者の待遇を向上するべきだというご意見には全面的に賛成ですが。
Flagship
2011/06/11 19:40

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