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zoom RSS 塚本先生のうなぎ研究を追う

<<   作成日時 : 2011/02/09 00:35   >>

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 私はうなぎはあまり食べないんだけどね。
 

 http://mainichi.jp/select/science/news/20110202ddm041040066000c.html

 記事によれば、日本から南へ約2,200キロの太平洋上でグアム島西側にある西マリアナ海嶺付近で天然うなぎの卵を初採集に成功したとある。実は阿井渉介氏の「うなぎ丸の航海」(講談社文庫)、先日購入して一気に読んだ。ニホンウナギの大回遊のなぞに迫る研究航海にご自身が参加して、その見聞をまとめた内容である。ミステリー作家として有名な著者であるが、この作品はノンフィクションで、研究航海の船内の様子などが生き生きと描かれており、前職場の塚本先生や本文に出て来る青山先生といった研究者諸兄が実名で続々と登場する。青山先生はアフリカにうなぎ探しに行った珍道中もいいとこの話を書いた「アフリカにょろり旅」がすごい研究者魂ゆえの爆笑話だった。海洋教育にも造詣があり、船の科学館やその他で講演を依頼すると他とかぶらない限り、必ず受けてくれる。

 実は迂闊にも、塚本先生や青山先生と同じ研究所内にいたのにもかかわらず、阿井氏がこんなに何度も研究航海に同乗されていたことをこの本を読むまで知らずにいた。海洋冒険小説というジャンルはあるが、研究航海の様子を描いた作品は多くない。分野は違えど海の研究に携わる者としては、海洋研究者が海上でどんな様子でどんな活動をしているのか、プロの筆致で伝えてもらうことが出来てとてもありがたい。ウナギの完全養殖は、水産総合研究センターの水槽実験レベルでは成功しているが、受精卵を人工孵化してから稚魚のシラスウナギに育てる間の効率が極めて悪い。産卵場所が特定できれば、その海域の水温や成分などが判るので、成長期に適したエサを割り出せる可能性が高まる。天然のシラスウナギの不漁が続く中、これまで謎に包まれていた産卵・孵化からシラスウナギに育つまでの生態が解明され、完全養殖の安定した実用化が可能になるかもしれない。

 ただし、今回の研究で産卵場の位置は明らかになったが、むしろこれからが本当の研究のはじまりである。うなぎはどのようなルートを通って産卵場にやってくるのか?そもそもなぜ何千キロを離れた産卵場まで回遊しなければならないのか?なぜ産卵時期は夏の新月に限られるのか?オスとメスはどこで邂逅するのか?解明することはまだまだ多い。うなぎは卵から生まれると柳の葉のような形をしたレプトケファルス幼生となる。塚本先生はこれを1973年からずっと探しているが、グアム島があるマリアナ諸島の西の海域で、ふ化してから10日という、うなぎのレプトケファルスを採集したのは1991年になってからである(まだ、卵や親うなぎはこの時点では見つかっていなかった)。そのくらい研究は先になかなか進まないものである。

 …自前の「白鳳丸」を使わないのは漁業に特化していないのでプランクトンネットの網の目が違うから。

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