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zoom RSS 新「しらせ」の建造と人材難

<<   作成日時 : 2010/03/11 04:58   >>

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 もう南極観測は打ち切って構わない。


 http://premium.nikkeibp.co.jp/em/ecolabo/29/
 
 民間企業ならば、重要プロジェクトへの“選択と集中”をしたり、場合によっては中途採用して増員させるなど、柔軟な手当ができる。しかし、「役所なので人間は限られるのです。少ない人数で、いかに並行してやっていくかは大変でした」

 「現場レベルにおける日本の壊滅的なマンパワー不足」、「職員の常時マルチジョブ制」は日本であるが故のものかも知れないが、職員は単能ではやっていくことはできない。どこの研究所であろうが、程度の差こそあれ、必ず複数の業務計画、異なる職務を兼務している。研究開発に関連する設備維持や事務作業、関連報告書作りはもちろんのこと、それ以外にも所属する学会の会務や編集、専門委員会の委員などをいくつも兼務させられることがある。そしてそれは職員の献身的なサービス残業という形、サービス休・祝日勤務という形を取ることで、かろうじて耐えているという状態である。

 研究職だろうが事務職だろうが、管理部門においては金勘定とマネージメントがメインの業務になるので、通常は広く浅く、必要な場合にのみ、技術や経理に深い知識があるスタッフをパートで数人入れればいいだけだろう。ことほど左様に、人が動くということはどういうことかを知らずに、数字だけの動員計画を立てる人間が出始めている。これはマネージメント云々以前に、開発に関する経験がないままマネージメントに従事させられるという、民間とは別の意味で「人材の使い捨て」をしているのが原因ではないかと思う。

 防衛産業の育成は経済産業省であって、防衛省の主務ではないという向きもあるようだが、こと海洋政策に関する限り、似たような仕事を複数の官庁でやる(海賊問題は防衛+国土交通だし、沿岸域&EEZ管理に至ってはほぼ全省庁)ことに問題はない。そもそも艦船は軍艦だろうが商船だろうが、これらは全てオーダーメイドである。MEKO級だとか、スプルーアンス級駆逐艦じゃあるまいし、派生型の装備を作ることや、部品・材料のバリエーションを減らし、共通一括購入するなど艦船の世界ではまずありえない。よって従事する人間も同じ場所で抱えていなくては意味が無い。

 船舶・海洋も航空・宇宙も、少しでも仕事があれば開発要員と生産設備を残せるが、全く途切れてしまうと開発要員は他の部門に配置転換されてしまい、生産設備も良くて倉庫入り、悪いと廃棄処分になる。しばらくして政策転換してまた製造を再開しようとしても、開発要員をかき集めて設備を稼動状態に戻すためには、膨大な社内調整と整備費用がかかるから、実際にはかなり難しい。一見無駄でも技術基盤を維持するには何がしかの仕事を与え続けないといけない。JAMSTECでは97年の「かいれい」以降、新造海洋調査船の建造が途絶えて久しい。

 …前「しらせ」の資料が散逸するのは、こういう人の使い方しかできないからだと思うのだが。

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