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zoom RSS 外資系の採用プロセス

<<   作成日時 : 2010/02/03 03:40   >>

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 人が階段を一つ上るとき。


 人員の採用について、採用についての権限は日本企業では一般的に人事部が取り仕切っている(社内の政治力学もあるので)が、外資系企業では部署毎に採用を行うことが多い。なぜなら外資系企業において人事部とはあくまで人事に関する事務処理を行う一部署に過ぎないからだ。

 まず募集の方式。年齢にこだわらずキャリア優先で採用が決まるところが何とも外資系らしい。あるポジションに「35歳くらいの人を採用したい」と見積もっていても、適任者が見つからなければ45歳でも、あるいは高い個人の能力が認められれば、25歳でも内定が得られる(年齢や性別、国籍、人種による差別は原則として禁止されている)。そうしたときに「このポジションはこの年収」とあらかじめ決められており、年功序列による給与調整が少ないので、若い人間ほど有利になる。

採用に当たって最終的な決定権限を持っているのが直属の上司となる人間(いわゆるボス)である。こちらとしては彼・彼女との面談において能力を最大限にアピールすることが最重要となる。日本企業のようにプレゼン時の表現を控えめになどしていたら「デキない人間」と思われてしまい、そこで「即しうりょう」となる。基本的に外資系は「自分を高く売っていこう」と考えている人が多いので、基礎教育とか終身雇用的なものは会社に期待してはならない。逆にこれさえ上手くいけば、面接は8割方成功したも同然である。

 次に重要なのが、一緒に働くことになる将来の仲間、つまり同じ部の人たちとの面接がある。これも大変重要で、会社によってはこの時の印象が悪いと「アイツと一緒に働くのは無理」とレッテルを貼られてしまうので要注意である。一緒に働いて気持ちの良い奴だと思わせなくてはならない。他にも今後の仕事において重要な関係をもつ部署の責任者との面接の結果も採用選考に意外に影響する場合がある(「技術はあるけど、ヒューマンスキルが無い」とか言われたりする)ので気が抜けない。

 最後に上司のそのまた上司になる本部長クラスの人との最終面接がある。これに関しては日本駐在と本国からの2パターンある。それなりのポスト(マネージャークラス以上)であれば、日本のトップつまり社長や在日代表クラスとの最終面接も入ることがある。これらの「偉い人」との最終面接はよほど高位のポジションを除いて、行われないか、あっても通過儀礼的な場合が一般的であり、彼らが直々に採用に当たって担当者の判断に口をはさむことはまず無いのだが、ごくたまに何らかの理由でトップが「アイツだけはダメだ」というような指示を出すこともある。だが基本的に、多くの人と会わされた時には採用される可能性が高いとされる。

 外資系において面接がこれほど重きを置くのかというと、採用する側はもちろん、採用される側においても重要なのが直属の上司になる人の品定めであるからだ。何と言っても外資系企業において、直属の上司とは自身の勤務評定をし、ボーナスを査定し、さらに自身をサポートしたり踏み台にしたりすることのできる存在であり、気に入らなければクビにすることも可能である。これは「仕事をしていく上で上司の人柄や能力が大事だ」という概念だけには止まらない。

なぜなら外資系企業では前述のように部門毎の採用が多く、社内の異動というのはまず無いので、ひどい上司に当たってしまうと社内で逃げ場がないので、上司がロクでもないアホなために自身の評価が不正に下げられてしまい、当人の能力や意思とは無関係に辞めざるを得なくなってしまうこともある。逆に採用する側の場合には直属の上司の給与は部門の売り上げから部下の人件費を差し引いた額になるので、たとえ一人でも無能な人間が居ると、その不業績が自身の評価と給与のダブルパンチで跳ね返ってくるから、いきおい採用には慎重にならざるを得ない。

 ああ、これを忘れちゃいかん。何のかんの言いつつもやはり行き着く先はバジェット(予算)の有無に尽きる。会社の規模や考え方に拠るところが大だが、出来て数年だとか、現地法人の場合には本国の本社が事細かに予算管理をしている場合が多い。そのため、各部署が「次年度にこれこれの理由でこれだけの人員をアテンドして欲しい」と要求して、採用に動いていても連結決算ベースで赤字の場合には問答無用で予算カットされることがある。特に年度末あたりは要注意である。

 …外資系は個人の基礎能力が高くないとしんどいよ。

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