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zoom RSS 三崎の臨海実験所

<<   作成日時 : 2010/01/20 05:33   >>

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 自宅と同じ県内にあるのに事前に泊り込まないといけない。


 http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ken/f_tanbo/02.html

 理学部が所有している、三崎にある臨海実験所が面する相模湾は、世界的にも稀に見る豊かな生物相を有している。明治の初期、東京帝国大学には多数のお雇い外国人がおり、その中には大森貝塚で有名なモースなどの博物学者もいた。江ノ島に観光に訪れた彼らは、土産物屋を見て驚いた。見たこともない貝殻や動物がたくさんあったからだ。彼らは、手に入れたいくつもの土産物を本国に持ち帰り、それらを新種として学術誌に報告している。そんな彼らの一人であるデーデルラインは「(江ノ島の)土産物屋を探し回れば、一流の博物館に匹敵するほどの海産動物のコレクションを得ることができる」と紀行文に書き残しているほどである。

 しかし、江ノ島の土産物は、三浦半島南端の三崎の漁師が採集したものであることが判り、本格的な臨海実験所は三崎に設立されることになった。これが東京帝国大学臨海実験所(現:三崎臨海実験所の前身)である。世界的にも、ウッズホール(米国)・ナポリ(イタリア)・プリマス(本国)の各実験所などと共に世界で最も歴史と権威のある臨海実験所の一つとして現在に至っている。1886年の創設(その後油壺の現在地に移転)以来、国内外から多くの研究者が集まり、多数の新種が発見され、系統分類・進化の理解が進んだ。また、研究器具の発展もあり、多様な動物の特徴を活かした実験動物学が開花した。その後、全国の国立大学に、17の理学部附属臨海実験所が設立され、海洋基礎生物学の研究・教育拠点として活用されてきた。

 http://www.research.kobe-u.ac.jp/rcis-kurcis/station/default.html

 だが、マウスやハエなどのモデル実験動物の普及により、海産動物は実験目的としては徐々に使われなくなって研究者が激減していった。なぜなら海産動物は採集しなければならない上に、産卵期も非常に限定されているため、ピンポイントで採集→産卵→実験→論文執筆を一気に行わなければならず(しかも上記のような予定調和になるとは限らない)、研究論文が非常に書きにくく、短期間で成果を求められる現代のシステムには合わなくなってしまったからである。

 ところでこの臨海実験所の中には非常に規模は小さいが海洋研究所同様に水族館がある。1931年(昭和6年)に建てられたもので、1階に大きな水槽を備えた水族室、2階に標本室という構成である。外観は茶色のスクラッチタイル(現在のものは後に張り替えたもの)や、R状の階段室など、当時流行の意匠を用いており、後に建設される旧本館にも受け継がれている。水族館は当初から一般に公開され、大変な人気を博していたが、1968年(昭和43年)には隣接地に京急油壺マリンパークが建設されるなど、来館者が減少したため、1971年(昭和46年)より非公開となっている。

 もう一つの旧本館は水族館同様に関東大震災以前からの拡張計画によって、1936年(昭和11年)に建設された。長年研究教育の場として役割を果たしてきたが、1993年(平成5年)に新実験研究棟が竣工し、専任の教員・学生の研究・教育の場は新棟に移転している。現在、旧本館は臨海実習や、外来研究者の実験研究室に用いられているほか、日本財団から助成を受け、一般市民対象の自然観察会を年に5回ほど開催しており、共同利用の場としても活発に利用されている。

 http://blog.canpan.info/kansatsu/archive/126

 だが、この臨海実験場も深刻な問題を抱えている。従来から利用料金を徴収していたが、外来研究者が利用することにより、運営費が年々圧迫されているのが現状であり、しかも臨海実験所.には漁業権がないため、研究・教育のための動物採集に限られており、採取した動物を一般に販売することが出来ないので収入にも当てることができない。このままでは生き残りは難しいだろう。

 …三浦半島には海に関する研究・現業機関が多いのに相互の連携はなぜか皆無に近いんだよね。

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